社頭所感
天祖神社宮司 斎藤篤信
― 祭 り ―
鎮守の森に宿る 日本人の原風景
今年の夏は猛暑に見舞われた中、各地は秋祭りで賑わっています。
祭りは、神と人とを結ぶ太古からの素朴で清らかで熱い日本人の心が宿る原風景であります。私たちは、ふだん神の存在を意識することなく生活しています。中には「自分は無宗教、無神論者」という人もいます。しかし、そんな人でも心の奥深いところで、物の考え方や行動を規律されている何かがあるのではないでしょうか。
その「何か」とは何なのでしょう!
意識の底に眠る何かこそ、日本人の心の中に長い歴史と風土の中で無意識に培われてきたもの=「カミさま」ではないでしょうか。日本人は太古の昔から、木、森、岩、風、火、水…、地震、雷…など人智の及ばない自然界の森羅万象のすべてに神が宿ると考え畏敬してきました。「姿なきカミ」は知覚するのではなく、人間の魂で直接向かい合い、語り合い、響き合う存在なのです。
そして無限の神の恵みとしての豊穣を喜び感謝し、神を尊びお祭りをしてきたのであります。今年のお祭りも、にぎやかに、そしてなごやかに執り行われますことをお祈りいたします。
例大祭を迎えるに当り
氏子総代会会長 草柳洋一氏子の皆々様に於かれましては常日頃から氏神様に崇敬の念厚く、神社の諸事にご協力いただきますこと、誠にありがたく厚く御礼申し上げます。
この度は上神明天祖神社の氏子総代会に於きまして、会長のお役をご推挙賜りますこと謹んでご挨拶申し上げます。去る五月十八日に本年度の事業計画に関する総会が開かれましたが、多くの諸先輩の中から会長の拝命を戴くことになりました。何分にも浅学非才のため不行き届きの多いことと存じますが、宜しくご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
世情では未だ経済情勢に於いて厳しく、心苦しいことばかりでございます。その中で先代から引き継いだ課題に取り組み精励努力致す所存でございます。

感謝して働くことは当たり前のことで 無限の力が湧いてくることです
心配ごとや、取越苦労や、持越苦労や、悲しみや、恐怖心や、嫌う心や、嫉妬心や、疑う心などは、私達に疲れを与えるものであります。
この反対に愛する心、賞める心、調和する心、感謝する心は、神さまと波長が合う心でありますから、神さまの無限の力がこんこんと湧き出て来て、疲れないのであります。
千 年 来 の 食 事
日 本 人 の 美 意 識
食事をいただく時、御飯の碗は左に、汁物の碗は右に、箸は手前に横に置きます。こんな当たり前のことができなくなってしまった現代です。尾頭(おかしら)付きは頭が左に尾が右に腹は手前に向いているという常識もくづれているようです。
今は、生活習慣の共通性が希薄になり、やがて文化伝統も変質するのは、長い歴史から見ればたいしたことではないと主張する向きもあるでしょうが、それはやはり悲しいことです。食物の並べ方や箸の持ち方が単なる習慣では決してなく、それらは多分、長い時間をかけて培われてきた生活に対する日本人の美意識の表れに他ならないと考えるからなのです。
美意識と申しましたが、日本では宗教意識と言い換えてもよいのです。
なぜなら日本人は、食物は神々からの賜物(たべもの)と久しく信じてきたからに他なりません。神聖な食物を神前にお供へ申し上げる時、神様から御覧になって箸は手前に、尾頭(おかしら)付きの頭は左に献るのです。千年の昔から…。
奉納演芸について
各町婦人部長様のお言葉
いよいよ秋祭りの季節です。毎年祭りのお世話と神社の演芸大会のためにご苦労なさっておられる婦人部長様より一言コメントをいただきました。
お 祭 り
二葉四丁目婦人部長 横山しづ子
立秋が過ぎても残暑の厳しい日々が続いています。
今年の梅雨は集中豪雨で各地で被害が続出、夏は希に見る連日の酷暑で多くの熱中症患者が出ました。本当に心が痛みました。これらの異常気象はやはり地球温暖化の影響でしょうか、将来が心配されます。
一方、サッカーワールドカップでは日本選手が活躍し日本中を熱中させてくれました。また、相撲協会の不祥事でテレビ中継が中止になり相撲ファンをがっかりさせましたが、こうした中で、今年もお祭りの季節がやって来ました。
今年のお祭りは九月十八日(土)、十九日(日)の両日に行われます。太鼓の音や笛の音が、町中に響くと何となくわくわくしてきます。
例大祭では、町内の繁栄と健康で幸せな日々でありますよう氏神様にお祈りし、お祭りの二日間が天候に恵まれ、一つの事故もなく無事に行われる事を心から願っています。
お 祭 り
豊町五丁目婦人部長 川島真由美
毎日三十度を越える猛暑、他県では集中豪雨による土砂崩れや家屋崩壊など、被害にあわれた方々もいらっしゃるのに、今年もお祭りが例年通り行われる事に感謝します。お神輿をかつぐ大人や子供さん達の声は、本当に頼もしい限りです。
そして夜は、待ちに待った「奉納演芸大会」です。小さなお子さん達は、先生の指導の下、上手に踊れるようになりました。皆さんで是非ご覧になって下さい。
今年も事故もなく無事に二日間行われる事を願っております。
お 祭 り
豊町六丁目婦人部長 柴田よし子
立秋は過ぎましたが、気象異変が報じられている昨今ですが、暑さは何時まで続くのでしょうか?一年の経つのが本当に早く、もうお祭りの季節が近づいて来ます。各町会もそろそろ準備が始まる事でしょう。幼稚園年少さんだった小さな子が、一生懸命先生について踊りのけいこをしていた子供さんも、今は小学生になり、自分の年令を感じさせられます。
祭りも晴天に恵まれ楽しく盛大な式典になります様祈り上げます。
例 大 祭
戸越六丁目町会婦人部長 井渕良子
暦の上では立秋となりましたが、世界的に異常気象で、毎日ん毎日毎日が猛暑と局地的な集中豪雨等被害を受けられた方々に、心よりお見舞い申し上げます。
皆々様が待ちにまった、例大祭が近づいてまいりました。笛や太鼓の音、大勢の歓声と共に町の中を山車を引く子供達の笑顔を見るたびに感謝の念をいだかずには、おられません。
夜は奉納演芸大会、各町会の方々が練習を重ね、その成果を発揮し、天候に恵まれ、無事に終了出来ます様、お祈り申し上げます。
例 大 祭
二葉三丁目町会婦人部長 加藤光子
立秋は過ぎたものの暑さが厳しい今日この頃でございます。夏日→真夏日→猛暑日と暑さを表す言葉も変化してきております。
今年もお祭りの季節となりました。
一年に一度の例大祭。町内には祭囃子の笛や太鼓の音が響きます。可愛いお子様方が曳く「山車」、揃いの半纏を着て小学生が担ぎ手の「子供神輿」、夕方からは掛け声も勇ましく「大人神輿」の巡行で盛り上がります。
夜は、神社の境内での「奉納演芸大会」、二日間で五十五の演目が奉納され、素晴らしい演芸大会でございます。皆様お誘い合わせの上、是非お出掛けくださいませ。氏神様の境内に集い、演芸を奉納できる事を大変に嬉しく思います。
天祖神社の例大祭が天候に恵まれ楽しい二日間である事をお祈り申し上げます。
各地区敬老クラブの境内清掃奉仕
毎月十日は各地区敬老クラブの方々による境内清掃奉仕が行われております。今月も各地区より皆様が集まり境内の清掃奉仕をなさって下さいました。誠に有難うございます。
七月十日奉仕の方々のご芳名
- 若林 キエ様
- 長倉 康子様
- 池田 不二江様
- 杉本 登久子様
- 眞川 功四朗様
- 渡辺 秀子様
- 竹内 芳子様
- 藤本 あい子様
- 阿部 イキ子様
- 佐野 繁子様
生命の言葉(九月)
多忙とは怠け者の遁辞である
遁辞(とんじ)=言いのがれ
徳富蘇峰
世には「忙しい忙しい」と口癖のように言う人がいるが、それはなまけ者の言いのがれでしかない。計画を立て今日すべきことを一つ一つしていくことが肝心であるということ。
誰にでもできる平凡なこと
人間はともすると、平凡なことはバカにしたり、軽くあしらいかちです。特に、難しくて特別なことをしなければ成果が上がらないように思い込んでいる人が多いようです。
そんなことは決してありません。世の中のことは、平凡の積み重ねが非凡を招くようになっています。
いつも難しくて大きなことばかりを考える人は、失敗したり続かなかったりして元へ戻ってしまうことが多いものです。
できそうにない特別なことばかり追いかけるよりも誰にでもできる平凡なことを少しずつでも積み重ねていけば、とてつもなく大きな力になることを知るべきです。
平凡なことを徹底して続ければ、平凡の中から生れてくる非凡が、いつかは人を感動させるものなのです。
つまり「誰にでもできる平凡なことを、誰もできないくらい徹底して続けてきた」ということに尽きるのです。
駐車場空有ります。
月次祭
毎月一日午前七時より、その月の氏子の皆さまの家内安全を祈る月次祭を行っております。参列者全員で「大祓詞」を奉唱し、社務所において「朝粥」を食し歓談いたします。
七月一日に参列なさった方のご芳名
- 草柳 洋一様
- 高橋 友一様
- 森田 元治様
- 矢羽 直公様
- 金子 省太郎様
- 棚木 ヒサ様
- 高須 みちよ様
- 井渕 良子様
- 深谷 スズエ様
八月一日に参列なさった方のご芳名
- 草柳 洋一様
- 高橋 友一様
- 根元 忠良様
- 矢羽 直公様
- 金子 省太郎様
- 棚木 ヒサ様
- 高須 みちよ様
- 井渕 良子様
自然の摂理
精一杯咲いた野山の花は、枯れた姿も美しいものです。花が咲く事も、枯れることも自然の摂理なのです。人間も同じです。誰でも欠点はあります。人を憎むとは、その人の一部しか見ていないからです。