井上 靖
旭川市生まれ。京都大学文学部卒業後新聞社にて雑誌編集を行う傍ら小説を執筆。
昭和24年『闘牛』で芥川賞を受賞。新聞社を退職し、以降作家として数々の小説を発表。多くの作品が文学賞を受賞。昭和51年文化勲章受章。代表作は『氷壁』『天平の甍(いらか)』『風林火山』『孔子』など。
神道知識への誘い「言霊」
言霊は文学の通り言葉に宿る霊力の事。古くから日本では縁起の悪い言葉を嫌い、お祝いの席では「終わる」を「お開き」と言い換えるなど、言葉が現実にならぬよう気遣って生活してきました。他者を思い、幸せを願う細やかな配慮が感じられる習慣です。悪い言葉が悪しき現実となる心配に対して、良い言葉が物事を良い方向へ導く希望もあります。短文で用件だけになりがちなSNSの発信にも受け取る人の幸せを祈る言葉を、添えてみてはいかがでしょうか。